2018.7.21 Aだより
ホスピスに入院しておりました夫の父が、主なる神様の御許に召されました。さみしいですが、義父の国籍は天国にありますから、平安に守られています。
7/8 (日)
この頃の聖書通読ヨブ記なり難し書ゆえ講解を読む
ヨブの友真理を語れど適用が間違っておれば神も怒れり
「左腕に痛み走ればまた (癌の ) 転移よろしく頼む」と義父より電話
7/9 (月)
吾の入院させて職場にいく夫忙しさゆえに父を見舞えず
7/ 10 (火)
レントゲンとれば何かの丸い影明日CT撮りましょうと医師
7/ 11 (水)
かの影は乳頭であると判明し胃もよく写り (胃ろう作る時の参考になるので )よかったと医師
ユリの香が好い香りゆえ蕾つく大きなユリを持ってきてと義父
普通食たべれぬ義父にティラミスも持ち行くといえば楽しみという
7/ 12 (木 )
(義父は ) ティラミスを食べる力はすでになく水が一番おいしいという
7/ 13 (金 )
(義父に ) モルヒネの投薬始まり泊まり込みの看病担う娘に感謝
7/14 (土)
イザヤ書の言葉電話で伝えれば苦しい声でありがとうという
我が送る絵本着けれど聖書以外読みたき本はなしというらし
(娘が義父の ) 傍らで聖書開きて音読すそれに時折反応ありと
幻覚が見えだす義父が「おばあちゃんが見える」というは嬉しき幻覚
7/ 15 (日)
息浅く苦しき中に「教会」というはわかれど後聞き取れず
夫の手に指で文字書く力さえ義父にはなくて言葉は終わる
7/ 16 (月 )
電話くる「父召されたり十時六分」涙流れて言葉を閉ざす
ダンディーな義父にはスーツ・ネクタイと最後の装い夫と娘が
悲しみにゆっくり浸る間もあらで病室 (へや )を引き上げ義父を教会へ
7/ 17 (火 )
前夜式に行く吾の移乗わきの下持ち上げらるれば痛みが走る (私たちのように筋肉が弱っている人を腋の下に手を入れて持ちあげようとするのは痛みが出るのでご注意を)
王林の色になりたる義父の顔穏やかなれど死を実感す
クリスマスのコンサートともに主催せし牧師訪ない祈り給うなり
団体の牧師も友人親せきも義父を慕いて我らを慰む
7/ 18 (水)
讃美歌も聖書の個所も指定して葬儀は義父の最後の礼拝
肉体の生死は息で決まるれど霊のいのちは信仰で生く
義父の欲りし白百合多く飾られて棺の義父は花野に憩う
生きているときは集えぬいとこらも集い再会懐かしむ今日
(意識が混濁してきたころ娘に )義父が言う「お寿司を注文してください」さればみんなで寿司をはむなり
晩年は小さくなりし義父なれど骨の太さが往時を語る
骨拾い戻りしわれらに自らの疲れを置きていたわる牧師夫妻
ご夫妻の愛と寛容また親切今日もわれらを支え給うなり
7/ 19 (木)
入院中の吾の疲れは如何なりと友の電話は感動も伝う
自らの受診の後に吾見舞い葬儀の感動語りぬ友も
7/ 20 (金)
退院の帰りにうな丼食むるなり (義父の誕生日に ) 義父が吾にも食ませたしといえば
電話する義父亡くなりてさみしさを察して友は電話をくれし
天と地のすべてを造りその秩序整え治める主をほめたたう(ヨブ記 38から40章を読んで )
7/ 21 (土)
週ごとに友が送りし礼拝情報今日通読の詩篇があれり
義父母が居しホームの部屋の片付けはすぐにはできぬ 5年も住めば
ホームでの五年は義父母に新しき交わり与う夕暮に光