滋賀県大津市のNPO法人 ALSしがネット/訪問介護事業所・居宅介護支援事業所 もも

2019.8.31 Aだより

 家族が呼べないときに、わたしがSOSメールをしたら、我が家に電話をしてやろうと言ってくださった皆さん、ありがとうございます。ご援助本当に助かります。「直接のお世話にはそば近くにいるご家族しかできません。でもいつ呼ばれるかと気にしながらでは熟睡できません。長丁場ですから、できるだけたくさんの人の協力が必要です。遠慮なしにコールしてください。何よりも姉の痰が夜は治まって安眠できますように。」というような皆さんのお気持ちうれしかったです。

<闘病生活>
 痰を取るためにはベッドを平らにしないといけません。この頃ベッドを平らにすると息苦しいのですが我慢して、カニューレの内筒を入れて、吸引してもらいます。痰が粘りが強い時や、奥にある時は、なかなか取れなくて、気管支が痛かったり、息苦しかったりします。痰が詰まっているときは、左右に側臥位にしてもらって、背中をたたいてもらったり、息を吐くのに合わせて胸を圧迫してもらったりして、痰を動かさねばなりません。吸引が終わると私が頼む姿勢に体を整えてもらいます。膝の下とその両側にクッションを入れ、右前腕をクッションに載せ、背抜きをし、頭の向きを整えます。

 それからがまた面倒で、視線入力のキャリブレーションをやり直すためのパソコンの位置調整が必要です。OKと思っても微妙にずれていると文字入力がすごく大変になります。

 最後にコールの設定です。これも難しく何回もやり直さないと指で押す位置が決まりません。そんなこんなで半時間くらいすぐ経ってしまいます。そのあと、内筒をブラシで洗うという仕事もあります。痰がたまってくると、吸引器のボトルを外して痰を捨てて、洗う仕事もあります。

 気管切開前に比べて介護量が5倍くらい増えたのではないかと思います。本当に家族は大変です。夜も待ったなしですから。いや、夜の方が余計に大変な気がします。
誰か助けに来てくれないかなあと娘が真剣に言っていますが、吸引は医療行為なので、医療従事者と家族しかできません。差し込み便器に載せるとか、尿器でおしっこをとる、口からの食事をさせるなどのボランティアに来ていただけたらなあと思います。でもそれも慣れないと難しいかな。・・・と(木)に書いたら、なんと(金)に「何か手伝えることをしてあげよう」と言ってくださる方が2人も訪ねてきてくださり、びっくりして感激しています。

8/25(日)
わが家への電話をかけるボランティアほんとに助かる息苦しとき
痰硬くムムムとこもる音のみでなかなか引けず苦しい朝一
礼拝のラジオから聞くみ言葉は夫が吾の聖書に書きし

8/26(月)
夫宿直一人いないとその負担倍にも感ず疲れもつのる

8/27(火)
夫娘休みで3人家にいて体も心も余裕あるべし

8/28(水)
すっきりと痰取れ熟睡久しぶり明日明後日も続いてほしい
いい調子で過ごせた療養帰る前、痰が詰まりて辛くなりぬる
そんな時(気切口をふたしても)声が出せない文字盤も使えず涙ただ流るのみ

8/29(木)
リハビリの病院の医師往診す調子の悪さは気候のゆえかと
訪問の看護師ふたり文字盤の練習し給うありがたきかな
大学の友とのライン開通し同窓会の気分に浸る

8/30(金)
病院の担当看護師尋ね来る在宅生活気にしていたと
吾の介護助けてやろうと尋ね来る人2人あり驚き感謝
「良い日やなあ。お母さん嬉しいやろ」という娘君こそまさめ吾喜びよりも

8/31(土)
今日もまたいっぱい眠れ入浴も吸引なしでとてもスムーズ
甥っ子が今年もぶどう送り給う食べられずとも嬉しきことぞ

明日は夫と礼拝に行きます。ではまた。

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